お知らせ
深見医院からのお知らせです。テストステロンの低下は男性のメタボリック症候群の発症の原因となり「メタボリックドミノ」を引き起こしやすくします。(さらに、男性更年期障害を起こすこともあります。)
️テストステロンは、身体の代謝や体組成、エネルギー調整に深く関与するホルモンであり、男性においてその低下はさまざまな健康リスクを連鎖的に引き起こしメタボリック症候群の発症、そしてメタボリックドミノを引き起こす可能性があります。
メタボリックドミノとは?
メタボリックドミノは、代謝異常が次々と連鎖反応を引き起こし、生活習慣病や健康リスクを高める現象を指します。テストステロンの低下は、この連鎖の出発点になる可能性があります。
テストステロン低下による主な影響とドミノ効果
- 筋肉量の減少
テストステロンは筋肉の維持と成長に重要です。低下すると筋肉量が減り、基礎代謝が低下します。
・影響:エネルギー消費が減り、脂肪が蓄積しやすくなる。 - 内臓脂肪の増加
テストステロンが低下すると、特に内臓脂肪が蓄積しやすくなります。
・影響:内臓脂肪はインスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病やメタボリック症候群のリスクを高める。 - インスリン抵抗性の増加
テストステロンはインスリン感受性を高める作用があります。低下すると、インスリン抵抗性が悪化します。
・影響:血糖値の上昇や2型糖尿病の発症リスクが高まる。 - 脂質異常症
テストステロンが低下すると、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増加し、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が減少します。
・影響:動脈硬化のリスクが増加。 - 血圧上昇
テストステロンの低下は、血管の拡張機能を弱め、高血圧のリスクを高める可能性があります。 - 慢性炎症
内臓脂肪の蓄積と相まって、慢性炎症が進行します。
・影響:心血管疾患やがんなど、慢性疾患のリスクが高まる。 - メンタル面への影響
テストステロン低下は、抑うつや疲労感、モチベーションの低下を引き起こします。
・影響:生活習慣の悪化(運動不足、食生活の乱れ)を誘発し、さらに健康状態が悪化する。
予防・改善策
- 生活習慣の改善
・適度な運動(特に筋力トレーニング)を取り入れる。
・バランスの取れた食事を心がける(高タンパク質、低脂肪、低糖質)。
・睡眠の質を高める(7~8時間を目安)。 - ストレス管理
・慢性的なストレスはテストステロンを低下させるため、リラクゼーション法や趣味を活用する。 - テストステロン補充療法(TRT)
・医師の指導のもと、ホルモン補充療法を検討する。
- PDE-5阻害剤
・血液検査でテストステロン値を測定し、PDE-5 阻害剤を服用することで、テストステロンを増加させることができます。
テストステロンの低下は、代謝機能に多大な影響を与え、メタボリック症候群の発生、そしてメタボリックドミノを引き起こす可能性があります。そのため、早期の対策と生活習慣の見直しが非常に重要です。特にメタボリック症候群が疑われる場合は、包括的な治療を受けることをお勧めします。