忍び寄る衰え、フレイルとは?

最近、疲れやすい。歩くのが遅くなった。食が細くなった。

最近、疲れやすい。歩くのが遅くなった。食が細くなった。それは年齢のせいではなく、“フレイル(心と体の衰え)” の始まりかもしれません。

フレイル対策の基本

― 食事・運動・生活全体をどう整えるか ―

フレイル対策で最も大切なのは、

「1つだけ」ではなく、“食事・運動・生活全体”を同時に整えることです。

フレイルは単なる筋力低下ではなく、

  • 栄養低下
  • 活動低下
  • 社会性低下
  • 心の活力低下

が重なって進む、全身の“生活機能低下”だからです。

1.食事

「量」より「質」と「多様性」

フレイルでは、まず

低栄養を防ぐこと

が最優先です。

特に高齢者は「食べているつもり」で、実際は

  • タンパク不足
  • ビタミン不足
  • 食品の偏り

が非常に多くみられます。

食事の基本

① タンパク質を毎食

筋肉は高齢になるほど減りやすく、しかも「食べない」とすぐ落ちます。

毎食、タンパク質を1品

例:

  • 豆腐
  • 納豆
  • 牛乳
  • ヨーグルト
② 10食品群を意識

「いろいろ食べる」が重要です。

  • 乳製品
  • 大豆
  • 緑黄色野菜
  • 海藻
  • いも
  • 果物

10種類全部を少しずつ

③ 水分をしっかり

高齢者は喉の渇きを感じにくく、脱水がフレイルを進めます。

  • お茶
  • 味噌汁
  • 牛乳
  • スープ

少量ずつこまめに

④ 食べる力も守る
  • むせる
  • 飲み込みにくい
  • 噛みにくい

は低栄養の入口です。

口腔ケア・嚥下評価も重要です

2.運動

「鍛える」より「毎日動く」

フレイル対策の運動は、激しい運動ではありません。

"毎日少し動く"こと

が最重要です。

運動の基本

① 下半身を使う

最も落ちやすいのは脚の筋肉です。
おすすめ:

  • 椅子から立つ
  • スクワット
  • かかと上げ
  • 階段を使う

脚を使うことが最優先

② 歩く

歩行は最も重要な全身運動です。

  • 買い物
  • 散歩
  • 通院
  • 家事

"生活の中で歩く" が最も続きます。

③ 座りっぱなしを減らす

長時間座るだけで筋力は落ちます。

1時間に1回は立つ

これだけでも違います。

3.生活

フレイルは「暮らし」で進み、「暮らし」で戻る

ここが非常に重要です。
フレイルは、筋肉だけでなく“生活機能”の低下です。

生活の基本

① 外に出る

外出は

  • 歩く
  • 人に会う
  • 刺激を受ける

を同時に満たします。

最強のフレイル予防

② 人と話す

会話は

  • 脳刺激
  • 気分改善
  • 認知予防

になります。

「1日1回、人と話す」

③ 役割を持つ

高齢者は「何もしない」ことで急に弱ります。

  • 買い物係
  • ゴミ出し
  • 花の水やり
  • 孫の見守り

"自分の役割"が活力を守ります。

④ 睡眠を整える

睡眠不足は

  • 食欲低下
  • 意欲低下
  • 転倒

を増やします。

朝日を浴びる

昼寝しすぎない

⑤ 病気を整える
  • 糖尿病
  • 心不全
  • 貧血
  • 便秘
  • うつ
  • 難聴

はフレイルを加速させます。

"年のせい"で片付けない

4.フレイル対策の本質

フレイル対策は、「筋肉をつける」ことではありません。

"生活機能を落とさない"こと

が本質です。
つまり、

  • 食べる
  • 動く
  • 出かける
  • 話す
  • 役割を持つ

この5つが揃うと、フレイルはかなり防げます。

まとめ

フレイル対策の5本柱

  • 食べるタンパク質+摂取食品の多様性
  • 動く毎日脚を使う
  • 出かける外出は最強の予防
  • 話す会話は脳の栄養
  • 役割を持つ“自分の仕事”が人を元気にする

フレイルは老化ではありません。

"生活を立て直すと戻せる衰え"です。

 

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深見医院

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